就職活動のサポートをして頂ける就活塾
大学生の就職活動は自発的なものです。求人募集を見て、応募しようと考える企業に応募をするところから始めます。就職活動のサポートとして就活塾があります。自己分析や企業分析等をサポートして頂けるところです。内定が頂けないと不安に陥ります。精神的なサポートと具体的なアドバイスを頂けます。費用は掛かりますが、就活塾を利用した活動をする方法もあります。
就活塾というものがあるんだそうです。確かにいまは100年に一度の大不況の真っ只中ですが、予備校に通ってやっと大学受験に成功できたと思ったら、こんどは就職するのにも塾のお世話になるのですか。就職したって、いつまた会社から放り出されるかわからない世の中だって言うのに。就活塾だなんて。いやいやほんとうに、大変な時代になったものです。
10月1日、社会起業大学4期生の入学式。社会起業家という生き方を志向する44人が4カ月の厳しくもワクワクする場に集いました。社会の様々な課題に正面から向き合い、その解決策を自らの「仕事=ライフワーク」として事業化しようとチャレンジする社会人学生たち。夜と土日に社会的事業の経営を学び、自分の事業計画づくりを行います。6割が会社員で、平均年齢35歳、最高齢71歳。筆者も講師として4度目の4カ月を共に過ごすことに喜びを感じつつ、10年後、彼らのビジネスが大きく花開いている姿を夢見ました。
さかのぼること2カ月前。社会起業大学3期生の卒業式である「ソーシャルビジネスグランプリ2011夏」が開催されました。田坂広志名誉学長ら審査員7人を含む約400人の聴衆の前で、学生代表がどのような事業計画を発表したのか。その一部を紹介します。
大岡さん・清輔さんペアの事業計画は「サンタクロースは世界を変える!! 〜今日からあなたもサンタクロース〜」。
幼いころサンタが軽トラでやってきた話で見事に笑いをとり、プレゼンがスタートした。家族みんなが優しくなれるサンタの魅力、サンタに扮したボランティアの心の変化、貧しくてサンタが来ない途上国の子どもたちのこと、そして震災孤児にクリスマスプレゼントを贈る計画へと話が展開する。
彼らの計画は既にボランティア団体として実施している「チャリティサンタ」を継続的事業に育てて全国展開すること。仕組みは、家族・保護者からの依頼を受けて、ボランティアのサンタが子どもにプレゼントを届け、費用の一部で途上国や被災地の子どもたちへのプレゼント(自立支援)を行うというものだ。家族・保護者は子どもと一緒にいままでにないクリスマスを過ごせると同時に、途上国に幸せを分けることができる。もう一つの狙いは誰もがサンタになれて優しくなれること。ボランティアサンタは「人に喜ばれる体験」という最も大きな幸せを手に入れるのだ。
さらに「夏はどうするの?」などの疑問に答えるさまざまな仕掛けが用意されていて、冬のイベントだけではない大きな可能性を感じさせた。経済面では年会費1万円とすると1万人で1億円、10万人で10億円。なかなかの規模になり得る。数え切れないほどのサンタがハート型に並んで登場する最後のスライドは圧巻で、優しさの輪が会場全体を包んだ。
このプレゼンは審査員特別賞を受賞しました。「子どもや孫のためにサンタを何度もやってきたが、この仕組みなら会員になって利用したい」との審査員のコメントに会場から大きな拍手が沸き起こりました。子どもが成長したとき、サンタのプレゼントにどんな意味が込められていたのか気づくでしょう。子ども自身が、途上国の子どものサンタになっていたのです。そして何よりも子どもの成長に感謝し、幸せを願う親の愛が、世代と国境を越えてサンタに関わる多くの人々にシェアされる仕組みに感動しました。愛の反対は無関心です。見えにくい日本の大きな社会課題「無関心」を変えていく可能性があります。
栄えあるグランプリを獲得したのは60歳の新川さん。介護業界に元気な高齢者の力を送り込み、高齢者雇用と介護業界の人手不足の2つの社会課題を同時に解決するという「かい援隊100万人構想」をプレゼンしました。大手生命保険会社で37年間女性営業職の採用・育成・定着に携わった経験を生かし、60歳からのライフワークにチャレンジする姿に、田坂広志・審査員長から絶賛の言葉が贈られました。
社会起業家が目指すソーシャルビジネスは、解決したい社会課題を中心に、関わる全ての人々を共感の輪でつなぎます。「あなた対わたし」の事業ではなく、「わたしたち」の事業であることが最大の魅力です。社会起業家たちは、働く意味を明確に語り、誇りある豊かな人生を見せてくれます。
これは実は特別なことではありません。どんな仕事も社会に価値を提供しています。人の役に立って対価をもらうことが商売の基本ですが、その先に社会的な意味を見出したとき、誰もが社会起業家マインドを持つことができるのです。
●日本における社会起業家の意味
日本で「社会起業家」という言葉が書籍に登場したのは2000年でした。行政が行き詰まる中、NPOが民間による新たな公共の担い手として期待され、この10年でNPO法人数は10倍の4万団体になりました。しかし、現実には多くのNPOが資金集めに苦しみ、いわば零細企業の域を出ていません。その中で先駆的に社会起業家を志向してきた人たちが活躍するようになり、一般からの注目がようやく高まってきました。
社会起業家の目指すソーシャルビジネスは、NPOの志に企業のビジネススタイルを融合させた形で、事業型NPOや社会志向の強い会社等がこれに該当します。世界的にはノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス氏のグラミン銀行が有名で、日本では葉っぱビジネスとして知られる徳島県上勝町の株式会社いろどり、ホームレスによる雑誌販売の有限会社ビッグイシュー日本、病気の子どもを定額でいつでも何度でも預けられる病児保育のNPO法人フローレンス、500円で血液検査が受けられるワンコイン検診のケアプロ株式会社などが挙げられます。
いずれも強い信念と驚くべき発想力と突破力を持った起業家たちです。講演会があれば是非行って直接触れて欲しいと思います。ビジョンを持ち、無理と言われてもあきらめずにチャレンジする姿に、人間の素晴らしさと知恵を感じます。
行政もこの動きを後押ししています。経済産業省ではソーシャルビジネス推進研究会を設置し、今年3月に事例ケースブックを発行しました。内閣府では2010年から総額70億円の地域社会雇用創造事業(社会的企業支援基金)を開始し、全国で12の事業者が研修と起業支援を行っています。このうちグラウンドワーク三島での研修に筆者も講師で出講していますが、ワークショップで各自の事業アイデアを形にしていくとき、しばしば受講者の強い想いに感動を覚えます。最後の振り返りで高齢の方が皆こう言います。「失われた20年と言われるが、この国は捨てたものじゃない」と。
日本の社会起業家育成・支援は、2002年のNPO法人ETIC.(エティック)による社会起業塾から始まりました。2005年にはソーシャルベンチャー・パートナーズ東京(SVP東京)が資金とプロボノによる専門的社会起業家支援を開始、この中から、フローレンス、ケアプロなどが成長してきました。慶応義塾大学大学院には社会イノベータコースが設置され、2010年には冒頭で紹介した社会起業家育成専門のビジネススクール・社会起業大学が開校。そして今年、いよいよ世界63カ国で2000人以上の社会起業家を支援しているアショカ財団が日本支部を開設しました。
企業にも社会起業家を支援する動きが始まっています。NECと花王はETIC.の社会起業塾を、UBSグループとアクセンチュアはSVP東京を、エン・ジャパンとアクセンチュアは社会起業大学の支援を開始しました。なかでもアクセンチュアは、社員が社会起業家と共に事業計画の検討や事業推進を行い、継続的に支援する取り組みを始めています。
まだ日本ではソーシャルビジネスの事業規模は大きくなく懐疑的な見方もありますが、これからは企業でも社内社会起業家の育成が始まるでしょう。
戦後日本の復興を担った創業者たちは日本が誇る社会起業家でした。焼け野原で貧しかった時代に社会への貢献を志し、困難を乗り越えて実践してきた先達たち。今もその創業精神を大切にしている企業は沢山あります。その社員は社会起業家マインドを受け継いでいると言えるでしょう。東日本大震災からの復興と新しい社会づくりには、この社会起業家マインドが必要とされています。
企業から再び「社会課題の解決を目的とした」ソーシャルビジネスが次々に生まれる日はそう遠くありません。
●企業が社会起業家を知ることによる3つのメリット
企業にとってイノベーションは必須命題です。社会起業家を知ることは、時代が求める社会イノベーションを起こすきっかけになります。企業には3つのメリットがあります。
1つは社会課題からビジネスを発想する新しい視点を持つことです。いろどりの例では、この過疎の山村をなんとかしたいという強烈な想いから、「葉っぱ」が料亭の料理のつまに使われる商売になりました。
2つ目は、企業理念に根ざした社会への役立ち度が高い事業開発に繋がることです。昨年日本でも開催された「世界を変えるデザイン展」が問うたのは、世界の10%の人のためのデザインではなく、残り90%の人のためのデザインをしよう、というものでした。成熟市場でコスト削減競争に追われる、ごく少数の富裕層のために新機能を開発する。これに魅力を感じない社員は多いですし、消費者も社会貢献度の高い企業を支持する傾向が出ています。立派な企業理念が壁にかかっているだけでは世の中は変わりません。
最後は社員の社会起業家マインドの醸成です。企業の社会価値は、社員が創り出した社会価値の総和です。一部はお金に換算されて表現されていますが、本当の価値は社会が真に求めているものにどれだけ応えられたかではないでしょうか。まず社会に必要とされていることを考え、次にどう事業化するか。これらにチャレンジする社会起業家マインドは、企業が社会に存在し続けるための重要な要素になってきています。
社会起業家という生き方に触れよう!
●行動したくなったら一歩踏み出してみる
1、社会起業家という生き方を知る
書籍:多くの関連書籍が出版されるようになりました。お勧めを3冊紹介します。
・渡邊奈々著 チェンジメーカー、チェンジメーカー?
・駒崎弘樹著 「社会を変える」を仕事にする〜社会起業家という生き方
・ビル・ゲイツ、ムハマド・ユヌス、ビル・ドレイトン、田坂広志ら著 これから資本主義はどう変わるのか――17人の賢人が語る新たな文明のビジョン
WEBサイト:社会起業家とソーシャルビジネスの情報を得られるサイトの代表例です。
・社会起業家フォーラム
・ETIC.
・社会起業大学
・内閣府地域社会雇用創造事業(社会的企業支援基金)
・経済産業省 ソーシャルビジネス/コミュニティビジネス
・アショカ財団(AHOKA Innovators for the public)
TV番組:
・NHK BS「地球ドキュメント MISSION」(23年度は特集のみ)
2、社会起業家に触れる、事業に参加する
ETIC.、社会起業大学、SVP東京等では、社会起業家をスピーカーに招いて多くのセミナーを開催しています。また構想中の事業計画に対して意見・アドバイスする場もあります。SVP東京ではさらにプロボノとして社会起業家の事業に参画する機会を提供しています。
3、企業で社会起業家を育てたい方へ
まずは書籍やセミナーなどで概要を理解した上で、自社の企業理念や創業精神、育成したい人材像などと照らし合わせてみてください。社会起業家と社員の接点を持つ意味を感じたら、社会起業家育成・支援機関にコンタクトしてください。仕事に取り組む姿勢、チャレンジ精神、人生を楽しむ豊かな生き方など、マインド面で大きな効果が得られることと思います。【鷹野秀征】
(ITmedia エグゼクティブ)